先輩の声

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政治部 明楽 麻子 経済学研究科修了 2001年入社

Profile

出身:岡山県
晴れの国。温暖な気候で、暮らしやすい。瀬戸内海の海の幸もおいしく、特にめばるやタコは最高です。

中・高・大のブカツ&サークル:
中学 / オーケストラ部 チェロ

ひとこと:大会前に休み返上で毎日練習に通った後の達成感と一生の親友に会えてよかった!

職歴・キャリア

2001年4月:入社

同年:熊本総局 警察担当

2006年4月:西部報道センター社会部 警察担当

2008年:西部報道センター社会部 福岡県政担当

2010年4月:編集局 特別報道部

2011年2月:編集局 政治部 民主党担当

2012年9月:同 日本維新の会担当

同年12月:同 日本維新の会・みんなの党担当

2013年8月:同 官邸担当

2015年10月:オリンピックパラリンピック・スポーツ戦略室

入社動機

昔からいろんな人に会いに行って、話を聞くのが好きでした。仕事に生かすにはどうすればいいのかと考えたときに、真っ先に浮かんだのが新聞記者でした。

オフの過ごし方

たまの休みは離れて暮らす家族と一緒に温泉に行ったり、のんびりしたりして過ごします。

座右の銘・好きな言葉

「笑う門には福来たる。いつも笑顔を」

新入部員にひとこと

まずいろんな会社のいろんな人に会って話を聞いてみてください。思っていたのと違う、思っていたよりいい。いろんな考えがあると思います。でも行動を起こさないと何も始まりません。その中で、行きたいと思う会社に朝日新聞社が入っていると嬉しいです。

目の前で起きたことが、歴史の1ページになるかもしれないという緊張感を持って取材

現在の仕事:膨大な情報が集まる首相官邸をチームで担当

政治部で官邸を担当していたときは、安倍晋三首相が陣取る首相官邸を記者14人で取材していました。外交・安全保障、経済・財政、社会保障などの重要政策から選挙対策や国会対策まで、 首相官邸には政党や役所から膨大な情報が集まります。首相は官房長官ら官邸に入っている政治家と各省庁から集めた官僚らと一緒にその情報を分析し、判断します。私たちは「次に何が起きるか」をいち早く察知して報道するとともに、その影響を分析して読者に伝えることが、首相官邸の担当記者たちの重要な仕事です。

首相官邸には幅広い分野の専門家が集まっています。国家権力を背景に膨大な情報も握っています。ひとりの記者ではとても対抗できません。何よりもチーム ワークが大切です。私は行政改革や防衛政策を担当し、首相官邸や内閣府などでそうした政策を担う政治家、官僚を取材しています。

まずは、担当する政策をよく勉強することが大切です。担当する政治家や官僚の考え方や人間関係をよく知ることも必要です。彼らの本音を聞き出すため、出勤前や帰宅後につかまえることもあります。こうして記者14人がそれぞれ集めた情報を持ち寄り、安倍内閣の政策の行方を報じています。

首相官邸の政治判断は、国民生活に大きく影響します。先日、安倍首相が決断した消費増税もそうでした。心身ともに疲れることもありますが、目の前で起きたことが歴史の1ページに残るかもしれないという緊張感を持って取材しています。

現在の仕事:2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて企画を練る

2020年東京オリンピック・パラリンピックを朝日新聞社としてどうやって盛り上げていくか。これが私の新しい仕事です。組織委員会やスポーツ庁、民間企業などを回りながら、企画を考える日々です。

「始めなければ始まらない」。ブラインドサッカー日本 代表の加藤健人選手の言葉です。高校3年生のときに失明してからブラインドサッカーに取り組み、日本代表選手になった加藤選手の言葉は、今とても励みに なっています。記者の仕事だった取材から離れて、企画を考えて提案するという初めてのことばかりで慣れない日々ですが、時々この言葉をつぶやいています。

元々、人と人をつなぐ仕事がしたいと思っていました。これまで異業種交流会などを開いて知り合った人たちの輪が今になって生きてきています。意見交換を通じて、いろんなアイデアが少しずつ出てきています。2020年までに具体化できるようにしていきたいです。

印象に残っていること:1年にわたって維新の会を取材。そこから見えてきたのは・・・

落ち着いて休日を過ごせないことは、新聞記者の宿命かもしれません。夏休みに西表島でカヌーを漕いでいたときのこと。突然、上司から「維新の取材をしてほしい」と電話がかかってきました。橋下徹大阪市長が国政進出を目指して「日本維新の会」を立ち上げる直前でした。ライバル紙に自民、民主の議員らが勉強会を立ち上げるという記事が出ました。政治部にいても新党結成を取材する場面はあまり多くはありません。それから1年にわたって維新の会を担当することになりました。当初は改革を掲げた政党が、石原慎太郎氏率いる太陽の党と合流し、少しずつ変わっていく様子をまのあたりにしました。このように政治状況が動く時、政治家は時に近くにいる記者に素顔を見せます。

橋下氏の慰安婦を巡る発言で失速した時、地元後援会から反対されながら所属政党を離党して維新に合流した議員らが「こんなつもりじゃなかった」とつぶやきました。それは、記者会見ではうかがいしれない政治家の本音でした。記者が肌で感じたことも、重要な情報なのです。

重要な場面はいつやってくるかわかりません。その場面に遭遇できるかどうか、これもまた記者の仕事がわくわくするところです。

試練を超えて:取材先の人たちからの励ましの言葉が、私を鼓舞してくれた

新聞記者の仕事は楽しいことばかりではありません。福岡社会部で警察の担当をしていた頃、強盗や殺人などを担当する1課を2年間担当しました。当時は娘がまだ1歳半。ほとんど夫任せだった子育てですが、それでも仕事との両立は難しく、仕事をやめたいと思ったこともありました。

それでも続けてこられたのは、取材先の人たちからかけられた言葉です。朝回り、夜回り先で出会った警察官の奥さんから「絶対仕事は続けるべきよ。10年後、20年後に良かったと思うから」と励まされたこともしばしばありました。警察担当から内政担当に代わった時に出会った女性社長からも、何度も飲みに行っては「もっとがんばんなさい」と励まされました。自分の気持ちが前向きになっていってどんどん人脈が広がっていきました。

さまざまな人と知り合えることが、新聞記者のいちばん楽しいことです。今は本当にやめなくて良かったと思っています。

仕事上のモットー:いろんな引き出しを持つ友人を得ること

「自分だけで何かをやろうとしても無理だからね。いろんな引き出しの友人を持つことが大事だよ」。ある政党の元党首の方から言われた言葉です。言われた時は良く意味がわかりませんでしたが、政治部に来てからの日々の取材では改めてこの言葉の大切さを実感しました。

政治家はそれぞれいろんな思惑で発言をすることがあります。自分が主体的に物事を判断していかないと、ときに政治家に利用されてしまうことがあります。情報がほしいあまり、政治家に都合の良い情報をつかまされ、読者をミスリードしてしまうことは避けなければなりません。そのためには、たくさんの人に会って、いろんな話を聞き、自分なりの判断基準を作っていくことが大切です。

ときには政治部の記者同士でも議論が分かれる問題もあります。そうしたときに一歩ひいて考えることが出来るかどうか。私はまだまだ未熟ですが、そのような自立した記者になりたいと思っています。

これから:ジャーナリストとして、一個人として、人の輪をひろげていきたい

私は人が好きです。素敵な人に出会うとすぐ人に紹介したくなります。取材で知り合ったさまざまな職種の人同士を紹介し、そこから新たな人の輪が広がっていくのは、素晴らしいことです。人と人をつなぐことができたとき、心の底からうれしいなと思います。

こうしたことは、取材して記事を書く記者の本業ではありません。でも、メディアを取り巻く状況はIT技術の進展で大きく変わっています。記者の仕事の領域もどんどん広がっていくでしょう。ジャーナリストとしての仕事と、人と人をつなぐ喜びをミックスさせた新たな世界ができるのではないでしょうか。そんなことを夢みて、いまはせっせと異業種交流会をしています。

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