先輩の声

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社会部 多田 晃子 商学部卒 2006年入社

Profile

出身:徳島県
海、山、川など、自然が豊かな所。あと、何と言っても阿波踊り!

中・高・大のブカツ&サークル:
中学 / ソフトテニス部
高校 / ライフル射撃クラブ、茶道部
大学 / スキーサークル、徳島稲門会

ひとこと:チームプレーや長期合宿を通じて、一生の仲間とその時にしかできない体験を共有できたこと。走り込みや筋トレで体力がついたこと。忍耐力や集中力がついたこと。

職歴・キャリア

2005年11月:入社

同年:津総局 三重県警、津地検、高校野球、津市政担当

2009年3月:千葉総局 千葉市政・県政、千葉県警、千葉地検担当

2011年5月:東京本社報道局 社会部 方面担当

2012年9月:東京本社報道局 社会部 警視庁クラブ担当

入社動機

報道に興味があり、大学卒業後、地元放送局に就職。ニュースや情報を伝える中で、自ら現場に赴き、リアルな状況や生の声を取材したいと思い、転職することに。就職活動中に会った社員やOBが魅力的で、かつ世の中に与える影響が大きい朝日新聞を志望しました。

オフの過ごし方

趣味兼ストレス発散法はドライブに買い物、カフェでの読書、映画鑑賞、カラオケ、釣りなど。発生でいつ何時呼び出しがあるかわからないため、すき間時間を見つけての息抜き法がうまくなりました。最近始めたゴルフの目下の目標はスコア90を切ることです。

座右の銘・好きな言葉

「意志あるところに道はある、完全燃焼」

新入部員にひとこと

「やってみたい」。その気持ちを最後まで貫くことも、後悔しない一つの生き方だと思います。周囲に流されず、これまでの経験を踏まえながら、正直にありのままの自分でぶつかってください!

報道の果たすべき役割や責任の重さを実感しながら警視庁捜査1課担当として、最前線で取材する

現在の仕事:事件や事故など社会的に影響のある事案をリアルタイムで取材

警視庁クラブで捜査1課を担当しています。東京都内で発生した、殺人や誘拐、放火などの凶悪事件をはじめ、捜査3課が担当する連続窃盗事件や組織犯罪対策2課が担当する外国人犯罪事件などの取材をしています。

大きな事件・事故の発生を覚知すると、ただちに現場に向かい、現場の状況や目撃者の話などをクラブに逐一報告します。同時に、被害者・容疑者の人となりや顔写真などを求めて「地取り」と呼ばれる聞き込み取材を開始します。現場への到着が早ければ早いほど、遺留品の把握や関係者などへの取材が可能になるケースが多く、これらの初動は極めて重要です。今はネットの速報にも力を入れており、発生後の取材は1分1秒を争います。

また、警察が発表していない事件事故の経緯や容疑者の供述、動機などを報じるべく、現場取材とは別に欠かせないのが捜査員や幹部への個別取材です。官舎や自宅への「朝駆け」「夜回り」と呼ばれるもので、ここでいかに事案の詳細を入手できるかで、他社との違い、いわゆる特ダネが取れるかどうかが決まります。発生からしばらくは体力的、精神的に過酷な場面もあります。ですが、この仕事の醍醐味は何と言っても社会的に影響のある事案をリアルタイムで取材でき、かつ当事者の生の声に触れられることだと思います。生死に関わる取材もこの担当ならではなので、厳しい局面もある反面、日々責任ややりがいを感じています。

私の修業時代:オウム真理教元信徒らを追う。歴史的な重大事件の一端を最前線で取材

警察庁から特別手配され、昨年逮捕されたオウム真理教元信徒らの一連の取材は衝撃の連続でした。日本を震撼させた大事件の容疑者が17年の時を経て逮捕されたという事実はもちろん、大晦日の出頭や、他人になりすまし周囲に溶け込んだ逃亡生活などは想像を超えるものでした。

私は、菊地直子、高橋克也両被告の周辺取材を担当したのですが、特別手配写真と一変した風貌や、捜査員が到着する直前の逃走劇、同僚の話から明らかになった質素な暮らしぶり、変装用のメガネの購入、マンガ喫茶での目撃情報……など、取材によって徐々に判明していく足取りに「確実に取材対象に迫っている」と実感したのを覚えています。特に高橋被告が逮捕される前日は、路地ごとに多数の捜査員が聞き込みのローラー作戦を展開する異様な状況で、私も「この扉を開けると容疑者がいるんじゃないか」という興奮をおさえつつ、民家や空き家を当たりました。こうした歴史的な重大事件の一端を最前線で取材できたことは、記者として何よりのやりがいであり、貴重な経験でした。

また、マスコミが捜査の進捗状況をはじめ、警視庁が公開した防犯カメラの映像や顔写真などを連日大きく報道したことで、結果的に逮捕に結びつく情報提供につながった今回の事件では、報道の果たすべき役割や責任の重さについても改めて考えさせられました。

私の修業時代:「目の前で起きていることをありのまま伝える」ことに気づく

高校野球取材に明け暮れた夏は、今でも忘れられません。初任地の三重県で地方大会と甲子園取材を2年連続で担当したのですが、取材対象者である選手や監督と、あれだけ泣いたり笑ったりした経験は後にも先にもないと思います。高校野球担当は「若手の登竜門」とも言われ、日々のチーム取材や出稿のほかにも、連載や行政手続き、パンフレット作成のための名簿確認など、短期間に大量の業務をこなさなければなりません。もともとスポーツ好きだったこともありますが、数時間の睡眠でいっぱいいっぱいな日々の中でも、グラウンドでただ純粋に白球を追いかける球児を見ていると心が洗われ、「最後の夏、この一瞬にかける選手の姿や想いを記事に残さねば」と使命感に燃えたことを覚えています。朝日新聞に入社したなら、高校野球のメイン担当を一度は経験することをおすすめします。

東日本大震災での被災地取材も、記者として様々なことを考えさせられました。目の前で起きている状況があまりにも大きすぎて無力さを感じたり、報道によってさらに胸を痛める被災者を前に葛藤したり。これまでに経験したことのない状況に遭遇しました。ですが、そういう時だからこそ、「目の前で起きていることをありのまま伝える」というシンプルなことに気付けたのも、自分の中では新たな発見でした。

仕事上のモットー:可能な限りトライすること、人としてどうあるべきか考えて行動すること

「無駄だと思わず、きっちり取材すること」。「人との出会いを大切にすること」。「記者の前に『人』としてどうあるべきか、を考えること」。

記者なら誰しも経験があると思いますが、これまでの記者生活の中で、「あと少し足を伸ばしていれば」「一本電話を入れていれば」「あのときに顔を出しておけば」という苦い経験を何度かしました。ほんのささいなことをするかどうかで、有力な話が聞けたり関係者を紹介してもらえたりするかが決まる。そういうケースは意外とあります。そのため、私は少しでも可能性があればできる限りトライするよう心がけています。

また、記者という職業上、状況次第では確認作業やコメント取りなどで当事者と厳しいやりとりをせざるを得ない場面もありますが、人としてある一線は越えないよう心がけているつもりです。

これから:ルポや連載を手がけ、いつか、調査報道で社会に貢献してみたい

近い目標としては、これまでに扱った事件事故を題材にしてルポや連載を手がけてみたいです。また、いつか調査報道に携わりたいという希望もあります。これまで世に出ていなかった事象を、粘り強い取材によって明らかにしていくことで社会に貢献していきたい、との思いがあるからです。スキルやノウハウを学ぶため、研修やセミナーなどの機会があれば積極的に参加しています。

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