Message 先輩メッセージ

他人と違う視点で取材し、
独自のニュースを発信したい

福地 慶太郎/ FUKUCHI KEITARO

所属部署福島総局

入社年 / 専攻2013年入社 / 発達科学部 人間行動学科卒

現在の仕事
福島総局で、被災地の今と未来のために取材を続ける

 2011年3月に事故が起きた福島第一原発の廃炉作業の状況や、原発事故で避難を余儀なくされた福島の方々を取材しています。取材しながら日々考えるのは、多くの人の人生を狂わせた原発事故をどうにかして防ぐことはできなかったのか、ということです。同時に、福島の被災地が抱える問題を将来世代に先送りせず、また、原発事故を二度と起こさない社会にしなければいけない、と強く思います。そのために、原発事故の教訓や福島に残る課題を1本でも多く記事にしたいと思っています。気がつけば、仕事から帰宅した後も休みの日も取材のことを考えているときがあります。それだけ夢中になれるのが、記者の仕事の魅力かもしれません。

印象に残っていること
先入観にとらわれず、事件を深掘りする

 総局で警察担当をしていたころ、スーパーの無料の氷を大量に持ち帰った人が窃盗容疑で逮捕される事件がありました。このような事件が起きたとき、たいてい新聞に載るのは逮捕の記事だけです。他の新聞もそうでしたが、先輩から「無料なのに何で罪になるのか」「有罪と無罪の線引きはどこにあるのか」という疑問を掘り下げようと提案があり、取材を続けました。無料で紅ショウガやガムシロップを提供している飲食店や法律の専門家を取材し、全国面で記事にしました。先入観をもって「このニュースはこれぐらい」と決めつけず、深掘りすることの大切さを知りました。

これから
独自のニュースを発信し続けるために

 朝日新聞でしか読めない「独自」のニュースを発信し続けたいと思っています。政府などが発表する情報が正しいのかどうか、隠された事実や見落とされた課題がないのかを取材で明らかにし、報道することで、社会をよりよくできると信じています。そうした取材をするために、ふとした疑問や違和感を大事にすることを心がけています。

MY CAREER HISTORY私のキャリアヒストリー

2013 / 04

入社 静岡総局 警察担当 [1年目]

 浜松市で地すべりが発生し、住民の避難生活や現場の状況を取材。昼夜を問わず断続的に地すべりが発生していて、その緊迫感を伝えようと、写真や動画を撮り続けました。

2013年4月、浜松市天竜区で起きた地すべりの現場。静岡総局に赴任した3日後から現地に入り、約1週間取材した。
2013 / 07

 富士山が世界文化遺産に登録されたのに合わせ、地元のテレビ局記者と一緒に登山ルポを企画。登山用のリュックや靴を装備して挑むも、寒さと雨に襲われ、高山病に。山の怖さを知りました。

2013年7月、富士山が世界文化遺産になって初めての山開きの日に、富士宮口の新7合目から見えたご来光。
2014 / 04

水戸総局 高校野球担当 [2年目]

 高校野球の夏の大会開幕前、地域面でサヨナラゲームをテーマに連載を書きました。試合のドラマ、勝者と敗者両方が試合後に歩んだ人生を書いたところ、読者から多くの反響をもらえました。

2014年5月、春季高校野球県大会の準決勝で、本塁クロスプレーの場面。デスクに褒めてもらった思い出の一枚です。
2015 / 06

水戸総局 警察担当 [3年目]

 妻と結婚。式や披露宴には会社の上司や同期が参列し、祝ってくれました。

2015 / 09

水戸総局 遊軍担当

 茨城県内で鬼怒川が決壊し、大規模な浸水被害が発生。被災直後から復興に向かう1年余りにわたって取材しました。助け合い、復興をめざす人々の姿が印象的でした。

2016 / 05

水戸総局 県政担当 [4年目]

 出産のため静岡に里帰り中の妻から昼に「今日中に産まれそう」との連絡。上司に「午後の取材が終わったら、行きます」と報告すると、「すぐ行ってあげな」と一言。取材を先輩に頼んで静岡に向かい、長男誕生の場面に立ち会えました。デスクと先輩に感謝です。

2017 / 04

東京本社 科学医療部 厚生労働省担当 [5年目]

 初めての本社勤務で、なおかつ大きな役所を担当することに不安はありましたが、仕事の基本は総局と変わりませんでした。総局時代に指導してくれた先輩方に感謝です。

2018 / 07

東京本社 科学医療部 担当:ゲノム編集、不妊治療[6年目]

 2020年にノーベル化学賞を受賞する米国の研究者ジェニファー・ダウドナ氏が来日したときにインタビューをしました。ダウドナ氏らが開発した遺伝子改変技術「ゲノム編集技術」がはらむ倫理的な課題についての質問にも丁寧に答える姿が印象的でした。

2018年7月、来日して講演したダウドナ氏。日本の研究者らと笑顔で意見交換をしていた。
2018 / 11

ゲノム編集の国際会議を取材 [6年目]

 ゲノム編集の国際会議が香港で開かれ、初の海外出張。中国の研究者が、この技術を人間の受精卵に使って双子を誕生させたと衝撃の発表。それまで、この技術の実用化には安全面や倫理面の課題が数多く指摘されていたからです。研究者の考えを一言も聞き漏らすまいと必死に講演を聞きました。

2018年11月、中国の研究者が、HIVに感染しにくい体質にする目的で受精卵の遺伝子を改変し、双子を誕生させたと発表した。
2019 / 02

長女誕生 [6年目]

 長女が誕生。仕事が終わって東京の家に帰宅途中の夜、静岡に里帰り中の妻から「これから病院に行く」と連絡をもらい、渋谷から高速バスで向かうも、長女の出産には間に合わず。当日から1週間の休みをとりました。

2019 / 11

東京本社 科学医療部 担当:原子力規制委員会 [7年目]

 2019年春から原子力規制委員会の担当になり、専門用語が多い審査会合の取材に苦しみました。宮城県の女川原発の再稼働に向けた主要な審査がちょうど終わる時期を取材。審査の内容にとどめず、宮城沖で大規模な地震が懸念されていることなどを報じました。

2019年11月、女川原発の主要な審査が終わったことを書いた記事。
2020 / 04

福島総局 担当:福島第一原発の廃炉作業、被曝医療など [8年目]

 着任して会社から支給されたのが、この個人線量計。累積の被曝線量を記録し、毎月上司に報告しています。原発構内や、まだ線量が高い避難指示区域への取材はもちろん、普段の取材時でも持ち歩いています。

普段持ち歩いている線量計。累積の被曝線量を記録できる。

入社動機

 朝日新聞の会社説明会で、ある社員の方が「マスコミ業界のなかで一番自由な会社」「自分のこだわりを追求できる」と話していたからです。実際に好きなテーマを追い続けている記者は多く、やりたいことができる会社だと思います。

オフの過ごし方

 休日は子ども2人と妻と一緒に出かけることが多いです。

1歳の娘(左)と4歳の息子(右)を連れて、福島市のいちょう並木を見ながら散歩

みなさんへのメッセージ

 私は当初、朝日新聞の入社試験をカメラマン志望で受けたのですが、記者で内定をもらいました。また、正直に言うと、就職活動を始めたときの第1志望は別の会社でした。それでもいまは、朝日新聞で記者ができて幸せです。私の地元、沖縄の方言には「なんくるないさ」という言葉があります。有名なフレーズですが、もともとは「まくとぅーそーけー(正しいことをすれば)なんくるないさ」が定型だったようです。就活も一生懸命やれば、自ずと納得できる仕事につけると思います。ぜひ、自分なりの答えを見つけてください。

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