Message 先輩メッセージ



「伝えたい」気持ちと「知りたい」という声を
大切にしたい
伊藤 あずさ/ ITO AZUSA
所属部署コンテンツ編成本部
入社年 / 専攻2010年入社 / 理工学研究科修了
現在の仕事
「朝日新聞デジタル」ならではの報道の形に挑戦
基本業務は「朝日新聞デジタル」の記事配信・編成です。読者のみなさんは朝夕の通学通勤中やお昼休み、寝る前の時間などにどのような記事を読みたいと思うのか――ということを考えながら、365日24時間体制で記事を配信しています。
新たな朝日新聞ファンを増やすことも大事です。「Yahoo!ニュース」や「LINE」などの外部サービスへの記事掲載、SNSでの記事紹介の仕方などについても部内で話し合いながらいろいろと工夫しています。ほかには選挙速報のライブ中継や自らがディレクターとなってつくる特集ページなど、デジタル空間ならではの「新しい報道の形」にチャレンジできる楽しい部署です。
印象に残っていること
同じ過ちが繰り返されないために
宮崎県で認知症の高齢者が運転する軽トラックが小学生の列につっこむ事故がありました。当時、意識不明になっていた男の子がどうなったのか。事件から10カ月が経ったころもまだ意識不明のままでした。最初は取材に応じることを拒まれた家族でしたが、「二度と同じことが繰り返されないために事故がなぜ起きたのかということを伝えたい」ということを何度も通って説明したら、最後は応じて下さいました。家族の思いとともに問題の背景に何があったのかを記事にしました。当時はそれをきっかけに他部でも認知症高齢者の運転についてキャンペーン報道を始めるなど広がりはありました。それでもいまだに同じような事故が後を絶たないことを考えるとつらい気持ちになります。
これから
時代のニーズに応える記事を
医療や高齢化に関する問題を取材したいと思い入社しました。けれど実際に記者になってから地方行政や教育、選挙などの取材経験を積み、取材を続けたいテーマは広がるばかりです。また、デジタル編集部に来て「伝えたい」だけでなく、「知りたいという思いに応えたい」という視点も持てるようになりました。自分の原点を大事にしつつ、これからの時代に「朝日新聞を読んでこんなことを知れた」という記事を1本でも多く世に出していきたいです。
MY CAREER HISTORY私のキャリアヒストリー
- 2010 / 04
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入社 東京社会部・東部支局 [1年目]
1カ月間の研修の後、東京社会部・東部支局の足立区や葛飾区などの「下町」の担当になりました。後継者のいない人形職人や空き店舗ばかりの商店街での起死回生の取り組みなど下町に生きる人やその生活を取材。自分の足で歩いて見つけた話を書くことの楽しさを知りました。
- 2011 / 01
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秋田総局 警察、行政担当
事件取材に追われる日々。そんな中でも「警察発表に頼らない、埋もれている話を掘り起こすことが大事」ということを先輩から教わりました。美味しいお酒と人の温かさが好きになり第2の故郷に。
雪深い秋田の冬は、毎日ダウンに長靴のフル装備で取材 - 2013 / 04
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宮崎総局 警察担当、遊軍 [4年目]
宮崎県諸塚村であった40年ぶりの村長選を取材。少子高齢化の山間部で暮らすことや選挙の意義などを考えました。最初は口が重かった村の方たち、通い続け、時には泊まり込んで関係を築きながら過去のことや胸の内を語ってもらいました。
宮崎の農業取材では、もぎたてのピーマンを味わいながら 宮崎県諸塚村の40年ぶりの村長選。小さな村での話ですが、記事を書き続けたら最後は朝刊総合面に掲載されました。 - 2015 / 05
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東京社会部 遊軍、教育担当、東京都庁 [6年目]
舛添前知事の辞任、参院選、都知事選、「小池新党」の誕生、都議選、豊洲市場問題……と都政担当ではとにかくめまぐるしい日々でした。でもこのように大変な時を共に乗り越えた取材相手や同僚、ライバル他社の記者との絆は一生モノです。
もともとはあまり関心も知識もなかった政治。政治家が大きな決断をするまでの胸の内や舞台裏を取材し、また一つ記者としての幅を広げられた経験に。 都庁担当時代にはリオ五輪・パラリンピックの取材で2度も地球の反対側へ行きました。現地通訳の方(左)と。 - 2018 / 04
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東京デジタル編集部 [9年目]
記事の配信・編成、社会・政治関連の企画を担当しています。 災害や国会論戦などで刻一刻と変わる状況を「タイムライン」という形式で速報配信したり、ライブ中継したり。紙の新聞と比べると読者の反応がわかりやすく、「双方向」の報道というものを意識するようになりました。
- 「カルロス・ゴーン もたらした光と影」※事件の背景や、ある人物のヒストリーなどをグラフィックも交えて伝える「リッチコンテンツ」
- 朝刊連載「窓」※紙面とはまた違う見出しの付け方をしています。
- 政治タイムライン※国会論戦をリアルタイムで速報
- 「バーチャル高校野球」
- 2020 / 11
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コンテンツ編成部 [11年目]
2020年11月からは、デジタル編集部と紙面の編集をする編集センターなどが統合して「コンテンツ編成本部」という新組織ができました。これまで以上に読者ニーズをふまえたコンテンツ戦略を練り、紙面・デジタル・イベント(リアルな接点)などあらゆる媒体を使って読者のエンゲージメントの向上を図っていこうと考えています。
- 【プレミアムA】動物たちはどこへ 変わりゆく動物園
※2019年秋に始まった朝日新聞デジタルのリッチコンテンツ【プレミアムA】。調査報道やルポなど記者の渾身の取材をwebでどう分かり安く魅力的に見せるか、というディレクター役となって関わっています。デジタル編集部ではこれまでに「ルポ 孤独死」や「ノモンハン 大戦の起点と終止符」などの企画を制作しています。 - 【論考集】コロナ後の世界を語る -現代の知性たちの視線
※著名人のインタビュー記事の中から朝日新聞デジタルでよく読まれた記事や、もっと多くの人に読んでほしいと思う記事をピックアップして「論考集」という形でまとめました。企画ページ作成の後、新書にもなりました。情報というのは常に新しいものが入ってきて右から左へと流れがちですが、立ち止まって考える場を作りたいという思いから作ってみた企画です。
- 【プレミアムA】動物たちはどこへ 変わりゆく動物園
入社動機
高齢者医療や僻地医療に携わりたくて医師になることを目指していましたが、受験で断念。大学院までがん放射線治療の副作用を抑える薬開発のためのメカニズムを研究していました。ただ、顕微鏡を通して発見を積み重ねるよりも、病気と闘う人、治療する人、支える家族などあらゆる立場の声を聞いて伝える仕事をしたいと思うようになり、新聞記者を目指しました。
オフの過ごし方
2歳半の「こむぎ」と下町を散歩。愛犬を選んだ決め手は大好きな前任地・宮崎県生まれだったから。長期の休みには海外旅行に行ったり、毎年夏には宮崎に帰って現地でできた友達とキャンプ
したりしています。

みなさんへのメッセージ

ニュースの発信は24時間365日。不規則な生活で時には「しんどい」と思うこともあります。それでも、世の中の人がそれぞれの仕事に日々従事しているなか、みんなの「代表」として現場へ足を運び、見て聞いて伝えるということは私たちにしか出来ないことです。そして、朝日新聞社にはアドバイスをくれたり、「面白いから一緒にやろう!」とのったりしてくれる先輩後輩がたくさんいます。入社して10年、いまだに毎朝起きて仕事に行くのがわくわくします。魅力を感じてくれた方がいたら、ぜひ一緒に働きましょう!
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