Voice 就活体験談

2024年春に入社したみなさんに、志望動機や就活の体験談を聞いてみました(インタビューは23年秋)

どんな業種を志望していましたか?

就職活動を始める前から、貧困と格差の実態を明らかにして不平等を是正することの一助になりたいと思っていたので、新聞社、テレビ局のインターンシップに参加しました。その中でも、総合職ではなく記者職として採用していること、自分の尊敬するジャーナリストが新聞社出身だったことなどから、選考では新聞社を第一志望にしました。(記者)

3年生の夏頃まで広告のフォトグラファーを目指し、カメラマンアシスタントやスタジオで物撮りの作品制作などをしていました。しかし歌舞伎町で働く友人や、ホームレスの方のドキュメンタリー作品の制作を通して、写真で社会をよりよくしたいという思うようになり、報道業界に目を向けました。レタッチやCGにも興味があり、そのような道も考えましたがやはり写真を撮ることが1番好きなので写真を撮ることができる仕事に決めました。(映像報道記者)

幼い頃から書くことや伝えることが好きで、新聞、出版、広告などの業界を志望していました。しかし就活を進めていく中で、マスコミの中でも社会的に意義のあることをしたい、自分が社会課題に興味を持つきっかけになった新聞媒体を後世に伝えていきたいという想いが強くなり、新聞業界に絞りました。(ビジネス部門)

初めは漠然と幅広く社会貢献ができる仕事がしたいと考え、メディア業界の対策だけでなく公務員試験勉強も並行していました。しかし、インターンや自己分析を通じ、自分は「個人の不安や悩みに寄り添い、生きづらさの解消に貢献すること」に取り組みたいと考えるようになりました。そこで初めて、よりミクロな視点でアプローチできる民間企業に絞りました。朝日新聞のジャーナリズムを支えることが自分の目指す社会への近道だと思いました。(ビジネス部門)

就職活動をはじめた当初は、研究開発やデータ解析の業務に携わることをなんとなくイメージしていましたが、業界は全く絞ることができていませんでした。そこで、就職活動の軸をどこに置くかを考えた時に、国内海外問わず、また世代・性別に依らず多くの人に関係する事柄に携わりたい、ということがひとつありました。この軸から出発して具体化していったときに、どのような業界・企業があるか幅広く調べながら、徐々に志望する企業を絞っていきました。(技術部門)

大学院では、AIに関する研究を行っていたので、その知識が活かせるデータサイエンティスト・AIエンジニアという2つ職種を志望し、企業を選びました。最初はIT業界を見ていましたが、就活情報サイトが主催する企業の説明会等に参加したことで、様々な事業を展開している事業会社に興味を持ちました。最終的には多種多様なデータを触ることができる企業を中心に就職活動を行いました。(技術部門)

学生時代に力を入れたことは?

法律相談部という団体での活動です。正直に言ってあまり熱心な部員ではなかったのですが、実際に街の人々の相談を受けるなかで「法律だけでは解決できない問題がたくさんある」と感じ、記者を目指すきっかけになりました。 また、私はお笑いが好きで、小学生の頃からずっと漫才やコントをしてきました。自分の表現で人の心を動かすことにやりがいを見出す最初の経験だったと思います。

写真作品の制作に力を入れました。インプットのため、写真以外の展覧会にもよく足を運びました。大学では授業のほか、図書館で作品を見たりスタジオで撮影をしたり、暗室作業をしたりとにかく写真漬けの生活。3年次の文化祭では、歌舞伎町で働く友人のドキュメンタリー作品で個展を開催し、審査員過半数の得票で賞をいただきました。

「興味を抱いたらすぐ行動すること」です。教科書で見た北方領土が気になって根室まで調べに行ったり、中国人観光客とすれ違ったことがきっかけで上海に行ったり、趣味のスポーツ観戦の裏側が知りたくてプロサッカーチームのスタッフをやってみたりなど、日々の好奇心を大切に様々なことに取り組みました。全部のエピソードを話すと長いので、面接では会社の雰囲気や求める人物像などに合わせてガクチカを使い分けていました。

大学の科目・サークル・ゼミ情報をまとめた総合情報誌の出版を行うサークルで幹事長を務めていました。また、コロナ禍の新歓期にサークルも新入生も困っていると感じました。そこで、紙媒体ではなくWeb媒体で閲覧できる新歓情報サイトの新設にも管理役として力を注ぎました。これらの活動を通し、人の日常的な不安や悩みに寄り添うやりがいに出会いました。中でも自分の役目は全体を見通して支えることであり、自分の適性ややりたいことに気付くきっかけになりました。

タンパク質が身体の中でどのように動いて機能しているか、シミュレーションを用いた研究に取り組んでいました。ランダムに見える原子の運動について、解析を工夫することで重要な働きを捉えることができることに面白さを感じ、データ解析に興味を持つようになりました。また、はじめプログラミングは全くできませんでしたが、勉強したり教わったりしながら習得する過程で、試行錯誤することの楽しさを学んだり、粘り強さが身についたかなと思います。

ベンチャー企業のデータサイエンティストとして長期インターンシップに参加したことです。特に、大手広告代理店の案件に参加させて頂いた際にはデータ分析を行い、それらを可視化するダッシュボードを作成しました。実際にクライアントに作成物を納品するといった様な学生ではできない貴重な体験をさせていただきました。

選考に向けてどんな準備をしましたか?

就活のためというわけではありませんが、様々な本を読んできたことは結果的に就活に役立ったと思います。作文の題材を考えるときや面接で返答に窮したときに、本で得た知識がヒントになることが多々ありました。 また、新聞労連の作文講座に参加したり、友人と作文を見せ合ったりして作文試験の対策をしました。文章を改善するには、自分の書いたものを誰かに見てもらうことがなにより大切だと思います。

私は将来的にも写真表現や作品制作をしたいのでそれに繋がる仕事に就こうと思っていました。そのためには、自分が今までどんな作品を作ってきたか、これからどうしたいのかをよく考えるなど、自己分析をよくしました。朝日新聞で写真記者になれば一般記者としての経験も積めます。写真をやるうえでも大事な文章力や言語化能力がしっかり身につくと思い、この仕事に決めました。他には学校のスタジオでセットを組み、友人同士で証明写真を撮影し合ったりしました笑

学部柄、周りに就活をしている友人が少なかったため、1人でとにかく就活セミナーに参加しました。おすすめは新聞社や出版社が主催するESの書き方講座です。「書くこと」のプロの方たちが丁寧に指導してくれますし、自分らしさが伝わるESが作成できるようになると思います。また、企業研究はありとあらゆる媒体を用いて企業情報(特に私自身のエピソードと繋げられそうな情報)を探り、想定質問集を作っていました。企業研究をすればするほど会社の好きなところが見つかり、絶対に入りたい!という気持ちも、面接に対する自信も高まってきました。

面接対策としてノートに思考のステップを書いてまとめていました。面接の基本は「なぜ?」の繰り返しです。その解答一つ一つに自分の具体的な経験が結び付けられていると筋が通り自分の人間性も伝わるのではないかと考えていました。しかし、全てに経験を結び付けていくと、何と何がつながっているのかわかりにくくなります。実際に面接で話すときに混乱し頭が真っ白になると問題なので、紙に書き目で覚えることでわかりやすくしていました。

自分の興味あることを突き詰めて考えることに時間をかけたと思います。はじめ自分の興味あることや、どのような企業が何をしているかということも分かりませんでした。そこで、電車の吊り革広告で出会った企業を調べてみるなど、日常生活で目に入ったことから視野を広げるようにしました。そこから自身の志望が明確になってくると、企業との共通点・相違点等簡単なメモ程度に言語化していました。頭が整理されてES・面接に臨みやすかったと思います。

自分の研究内容を、専門分野に詳しくない人でも分かるようにまとめるところから始めました。特に僕の研究はAI分野の中でもニッチな分野であったため、非常に苦労した思い出があります。他にはESの内容のフレームワークを作成したり、面接でよく聞かれる質問に答える練習を行なっていました。更には、逆スカウト就活サイトを利用し、様々な企業の方とお話をして企業選択や企業研究を行なっていました。

朝日新聞社の選考はどんな雰囲気?

基本的にどの選考も、形式張らず話しやすい雰囲気でした。就活の作法というよりは、学生一人ひとりの社会に対する問題意識に目を向けてくれていると感じます。 最終面接だけは少し厳かで、自分の考えに対して面接官から「私はそうは思わない」とはっきり言われました。少し焦ったのですが、丁寧に対話することができれば意見の違いは問題ではありませんでした。

穏やかな雰囲気で本当にたくさん褒めてくださるのでものすごく楽しかったです。自分のことや自分の好きなことについて語れて、さらに質問もしてくださるので毎回話しすぎてしまいます笑レタッチのアルバイトをしているので最終面接で「写真の加工についてどう思うか?」と聞かれた時は少し戸惑いました笑もちろん報道において写真の加工は御法度ですが広告などではCGを使うこともあるのでもちろんありだと考えています。

受けた会社の中で最も「面接を受けに来た私自身」を見てくださった気がします。私は教育実習で早くから就活を始めることができず、朝日のインターンには参加できませんでした。しかし、選考ではインターン経験の有無というより、私がどういう人間か、何を考えているかなど人柄を掘り下げる質問が多かった印象があります。「おすすめのドラマちょっと紹介できる?」というラフな質問から、「読んでいる3紙の率直な印象を教えてください」といった企業研究が十分に必要な質問もありました。取り繕おうとせずに、ありのままの自分で臨むことが大事だと感じます。

とても和やかな雰囲気で、時折互いに笑みもこぼれるような会話ベースの面接でした。特に印象に残った内容は「なぜ新聞社で財務部門を志望しているのか」という質問に対してのやり取りです。私は新聞社を志望する理由と財務部門を志望する理由を別々に3点ずつ考えていました。結果、3分くらい長話を続けてしまいました。ですが、「面白かったし熱量も伝わり聞き飽きなかった」と評価していただけました。面接の上手さだけでなく、しっかり自分のことを見てもらえているなと感じました。

はじめに「返答に時間がかかっても評価対象にはならない」と伝えてくださったことが印象的でした。おかげで落ち着いて話すことができたと思います。また大学生活に限らず、中学・高校時代についても質問してくださり、人柄を深く知ろうとしてくださっているように感じました。最終面接が終了して最後部屋を退出しようとしている際には「ちなみに…」と突然趣味の話に関して質問が飛んできて、きっとユニークな方がたくさんいる場所なんだなと直感的に思いました。

全ての面接において、穏やかだなという印象でした。特に、ESでは他の企業よりも深く読み込んでくれており、就活生に真摯に向き合ってくれる姿勢にとても良い印象を抱きました。また、面接前に技術部門の社員が雑談をしてくれたり、面接の質問内容も緊張を和らげる質問をしてくれたりと、素の自分で面接に臨めました。

就活中のみなさんへのメッセージ

就活で出会った人との関係を大切にしてください!報道を志す人なら、主義主張は違っても「社会を良くしたい」といった思いを共有していると思います。そうした人々と知り合えたのは、就活中の数少ない喜びでした。

入社前のアルバイトや内定式などで関われば関わるほど会社や先輩方を好きになっていました!笑 ミスマッチングのないようにたくさん自分と話し合って、選考も気負わずとにかく楽しんでください!

準備や対策を怠らないことも大事ですが、1番はよく食べて寝て健康でいることです!辛い期間だとは思いますが、家族や友人に頼って、時にはリフレッシュもしながら、ベストな状態で就活に臨めることを願っています!

軽い息抜きにすら罪悪感を覚えてしまうことはありませんか。知人との雑談や情報交換は気分転換しつつヒントを得られるチャンスです。そう捉えると息抜きも無駄ではないでしょう。身体に気をつけて頑張ってください。

悩みに悩み焦る気持ちもあった半面、やるべきことをしたらあとはご縁に任せたと思うくらいがちょうど良いかなと考えていました。皆さんに素敵な発見や出会いがあることを願っております。心から応援しています。

1年間就活をしていて感じたことは、インターンが何よりも勝る企業研究ということです。インターンに参加し、実際の業務を社員の方々と行うことで、その企業・業界での自分の役割が明確になり、就職活動のビジョンがとても立てやすくなります。是非、インターンに参加し、就職活動をする上で役立ててください。

PAGETOP