Parenting Support 子育て支援
子育てをサポートする制度
子育てをしながら仕事を続けられるように手厚い制度があり、多くの社員が利用しています。
子どもが小学校を卒業するまでは、休日勤務の免除や、働く時間をずらすスライド勤務を選ぶことができます。25年度、「中学校を卒業するまで」への延長が決まりました。
男性社員も育休・時短
朝日新聞社は男性の育休取得100%をめざしています。育休と時短勤務を両方とった大阪ネットワーク報道本部・玉置太郎記者に聞きました。
育児も家事もイーブンに担いたい
幼い子どもが3人います。それぞれの子を授かったタイミングに合わせて、5カ月、13カ月、8カ月、計2年余りの育休をとりました。復職した後も、それぞれ午後4時や5時に退勤する短時間勤務をとって家事・育児を主に担いました。
第1子が生まれた後に初めてとった育休は、小学校の先生をめざしていた妻が教育実習に行くタイミングでした。復職後に時短勤務を選んだのも、彼女が先生として働き始めたことがきっかけです。でもそれは「やむをえず」というよりも、「性別役割分業の価値観にとらわれずに、育児も家事もできるだけイーブンに担い合いたい」という思いが、お互いの決断の根っこにありました。
一度そうした暮らしのあり方が夫婦の間で定着すると、2度目、3度目の育休取得も自然な流れでした。そのなかで、私自身の家事・育児スキルもずいぶん伸びましたし、日常の暮らしや「ケア」に対する視点の深まりは、取材や記事執筆の幅を広げてくれたとも感じています。
時短で働く男性記者はまだ例が少なく、私がとり始めた当初はまわりにも戸惑いがあったと思います。時間外に会議が設定されていたり、保育園のお迎え途中に電話がかかってきたりして、自分自身も仕事からの切り替えに苦労しました。
でも、そんな姿を見せて会社の中での理解を広げることも、自分の役割かもしれないと考えるようになりました。実際、後に続いて育休をとる男性の後輩も増えましたし、子育てや働き方について、若い記者から相談をもらうこともあります。男性が育児をすることへの社会的な意識の変化、制度改正もあり、この数年でだいぶ環境が変わったと感じます。
気づいた 社会の仕事観のおかしさ
育休や時短をとったことで、日々いろんなことができるようになっていく乳幼児期の子どもの成長をつぶさに見ることができました。加えて、仕事の評価=人としての価値、のようになっている世の中のおかしさにも気づくことができました。「ワークライフバランス」は労働と生活を切り離して捉えた言葉ですが、本来、生活の一部に労働があるはずです。この先、介護をしながら働く人も増えるでしょう。
多様な働き方(と報酬)の選択肢を用意することが、多様な人々が集まる組織を作り、それが組織自体の強さにもつながるではないかと思っています。
玉置 太郎(たまき・たろう) 2006年入社。松江総局、京都総局、大阪社会部を経て現職。外国にルーツを持つ子どもたちをライフワークとして取材するかたわら、学習支援ボランティアを10年余り続けている。2017~2018年に自己充実休職の制度を使って英国ロンドンへ留学し、移民公共政策学の修士号を取得した。2023年10月、初の著書『移民子どもの隣に座る 大阪・ミナミの「教室」から』(朝日新聞出版)を刊行し、第31回坂田記念ジャーナリズム賞を受賞。
子育て中の記者の一日
朝日新聞社には、子育てや介護をしながら働いている社員がいます。小学生と保育園児の双子を育てている大津総局記者の林利香さんの一日を紹介します。
- 06:00
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起床
子どもたちが起きるまで自由な時間を過ごす - 07:00
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子どもたちを起こし、朝ごはん
食事の支度は、同業他社に勤める夫が担当
- 08:00
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小学生の子を送り出す
その後、下の子たちを連れて保育園へ
- 10:00
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大津総局に到着
取材のアポ入れや準備、原稿の執筆など。取材先に直行したり、自宅で原稿を書いたりする日も
- 12:00
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昼ごはん
総局近くのカフェでランチ。お弁当を持参することも
- 13:00
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選挙の立候補予定者を取材・執筆・出稿
現在の担当は、教育、大津市、高島市など。それ以外の分野も、社会の状況や自分の興味に応じて取材する。原稿は出先でそのまま書くことも、総局に戻って書くこともある
- 15:30
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デスクから原稿に注文、加筆
できあがったら、内容に間違いがないか確認
- 18:00
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退社
仕事が終わり次第、総局を出る。月2回の夜勤時は21:30まで事件警戒などをする
- 19:30
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保育園にお迎えに
- 20:00
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お風呂、晩ごはん
上の子は林さんの実家で、双子は保育園で晩ごはんを食べさせてもらうことがほとんど
- -22:00
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就寝
たいてい一緒に寝落ち
林 利香(はやし・りか) 2012年入社。高松総局、秋田総局、コンテンツ編成本部(紙面のレイアウトや見出しを考えて組み付ける編集者)を経験。秋田総局のときに第1子、編集者時代に双子を出産。それぞれ産休・育休を取り、復帰後は短時間勤務制度を利用した。2022年4月から大津総局
周囲の声かけで 制度使いやすく
入社5年目に上の子を、8年目に下の子たちを出産しました。復帰後、編集者として働いていましたが、希望して記者に戻りました。京都の自宅から大津総局に通っています。夫と分担しつつ、近くに住む母の手も借りてなんとかやりくりしています。その母も体調を崩しがちなため、シッターさんのお世話になることもあります。
2度目の育休前後の男性上司が、育休も時短もとった経験のある人でした。「子どもが小さい時は焦らず、家庭を優先していい。子どもを見られる時期はあっという間だけど会社員人生は長いし、落ち着いてからでもキャリアを積める」と言ってくれたことが心に残っています。子育て中の女性の先輩も複数いました。福利厚生が充実している会社ですが、上司や先輩の理解と声がけがあればこそ、制度を使うこともできたし、あまり悩まずに両立してこれたと思います。
記者の仕事は、大きなできごとがあれば速やかに対応しなければならない一方、そうでないときにはわりと自由に時間を使うことができます。今の上司や同僚も理解のある方たちばかりで、仕事が早く終われば早く帰る、直行直帰して自宅で原稿を書くなど、柔軟に働いています。
時間の制約はあれど 不利じゃない
秋田総局のときのデスクは、常々「記事に生活者目線が足りない」と言っていました。当時は、意味がよくわかりませんでした。育休に入り、「この情報がなんで載っていないんだろう?」ともどかしく思う経験を重ねて、自分がいかに自治体などの「発表者目線」で記事を書いていたかに気づかされました。出産前は、子育てしながら仕事をするのは不利な気がしていましたが、今はハンデとは感じていません。使える時間は圧倒的に少なくなったけれど、生活者の視点を大事に、できるだけ当事者の声を聞きながら記事を書いていきたいと思います。

