Time Schedule 社員の1日
ニュースの瞬間 逃さず伝える
写真と映像、自身の問題意識も探求
有元 愛美子/ ARIMOTO EMIKO
所属部署映像報道部
入社年 / 専攻2022年入社 / 文学部仏文専攻卒
現在の仕事
スポーツや伝統行事、著名人のポートレートも
今はプロ野球や高校野球などのスポーツ、古都の伝統行事、著名人のポートレート撮影、事件や事故の追悼式に赴く機会が多いです。決められた場所から同じようにカメラを構えていても、ベテランのカメラマンらが印象的な写真を撮っているのを見て、毎回悔しさを味わうばかりです。「もっと右脳で撮った方が良い」というデスクのアドバイスをかみ締め、説明的になりすぎない写真を撮れるよう、日々模索しています。自由に企画を立て、撮影に行ける機会も多いです。デスクらに相談しながら、取材を形にできるよう励んでいます。
映像報道部で取り組んだ仕事(画像をクリックすると記事にジャンプします)
印象に残っていること
ストーカー事件 記者の仕事の意味を知った
埼玉県内で20代の女性がストーカー被害の末、元交際相手から殺害される事件がありました。加害者も一緒に車内で死亡していた様子から、ある報道機関が心中の可能性に触れました。その影響で周囲に心中だと誤解され、ご遺族は大切な家族を突然失った悲しみに加え、本当のことを理解してもらえない苦痛を強いられました。私たちは、ご遺族に話を聞き、実際にはどのような状況だったのかを報じました。我々報道機関は大切な人を亡くした方の苦しみを拭うことはできません。しかし、決してなおざりにすることなく取材し、事実を伝えることだけはできるのだと強く感じました。それは、写真記者の仕事にも通じます。理不尽なことが多い社会で、目を背けず、事実を伝え続けていきたいと思います。
MY CAREER HISTORY私のキャリアヒストリー
- 2022 / 04
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入社 さいたま総局 [1年目]
主に事件や事故を担当しました。発生時には現場取材や夜回りをし、裁判が始まってからは傍聴して必死にノートに書き取りました。23年秋には埼玉で大規模な特殊詐欺グループの摘発があり、拠点のあったカンボジアに出張に行きました
夏には埼玉、群馬で高校野球の地方大会を取材しました。試合の様子にとどまらず、性別の壁や病気を抱えながらも懸命に野球を続ける高校生の姿を取材でき、貴重な時間でした - 2024/ 04
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映像報道部(大阪) [3年目]
映像報道部一年目として、写真や現場での動き方を一から先輩に教えてもらいながら修業しています。特に担当は決まっておらず、日々様々な現場に行きます。総局時代に比べて出張する機会も増え、毎日が刺激的です(写真はスタジオ研修の様子)
有元さんの一日
取材によって全く時間や働き方が違うので、一例としてご紹介します。2024年6月23日、沖縄慰霊の日
- 05:30
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滞在先のホテルを出発
- 06:00
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糸満市摩文仁のガマで取材
足元が悪いガマに来られるご遺族が年々減る中、手を合わせに訪れる方々を待ち、撮影させていただきました
- 10:00
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追悼式撮影の準備
一緒に式を取材する映像報道部員2人と撮影場所を確認、打ち合わせ
- 12:00
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追悼式開始
3人で手分けして正面とサイドから知事や首相、地元の高校生らが参加する式典の様子を撮影しました
- 13:00
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写真・動画の送稿など
デスクからの問い合わせに答えたり、朝日新聞デジタル向けに出された写真を確認したりします
- 16:00
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ホテル着。以降、自由時間
翌日の特設面「沖縄慰霊の日」の一部
入社動機
学生時代、バイトの初給料でカメラを買いました。大学の先輩とインドを旅しながら写真のことを教えてもらい、人々を撮る中で、ハンセン病の元患者の男性と出会いました。長年、想像を絶する差別を受けてきた彼は「君たちが少しでも関心を向けてくれることで、我々は救われるのかもしれない」と話しました。生涯を通して自ら足を運び、伝え続ける仕事がしたいと考え、カメラマンを志望しました。尊敬する写真家から朝日新聞を勧めてもらい、入社への思いを強くしました。
オフの過ごし方
ドキュメンタリー映画・写真が好きで、ミニシアターや写真展巡りなどをしています。まとまった休みが取れるときには遠出してキャンプや山登り、スノボも楽しんでます。普段から重い機材を持ち、有事の際には持久力が必要になる仕事なので、どの現場でも力を発揮できるよう、ランニングや筋トレなど体力づくりも心がけています。
みなさんへのメッセージ
毎回現場でのプレッシャーは大きいですが、これほどまでにやりがいを感じられる仕事はないと感じています。そして、写真や映像、自身の問題意識を探求し続ける先輩カメラマンから受ける刺激は、ここで働いているからこそ得られるものです。皆さんをお待ちしています!
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dayデザイン部山市 彩/message/archives/141
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message映像報道部西岡 臣/message/archives/122
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message国際報道部牛尾 梓/message/archives/150